ステップ1 事前準備 part2

収納用具

キャビネットのことです。大まかな種類を言うなら「オープン型」「両開き型」「引違い扉型」があって、扉がついているものはスチールかガラスかになります。
一般的には扉が付けば鍵が付きますが、常時、施錠するキャビネットは限定しておく必要があります。取扱を注意する文書は、常時施錠するキャビネットでなければロケーションができないようにする必要があります。

個別フォルダによるファイリングのためのキャビネットとしてはバーチカル・キャビネットを使用しますが、ここでいう「バーチカル」とは「垂直」「直立」という意味で、個別フォルダを平積みではなく垂直にしたまま収納出来るキャビネットの総称になります。
手前から奥へ収納するタイプを「標準型」とするなら、奥行き方向ではなく左から右へと収納するタイプを「ラテラルキャビネット」と呼びます。「lateral」とは「横の」「側面の」という意味です。

キャビネットには、番地を決めます。番地と言っても単なる番号で、名称でも構いません。基本的には入り口から見て右回りで番号をつけていきます。
どういう形状(サイズ)のキャビネットが何台あって、棚の段数は何段あるか?扉があるか? 扉はガラスかスチールか?施錠は可能か?

また、収納できる幅(容量をメートルで調べる)を測っておきます。収納する幅は、後で、①で計測した「文書ファイルのメータ数」との照合で、どのように収納していくかを計画するのに必要となります。
収納幅は、現状のファイルメートルを参考にしながら、組織文書としての関連性を勘案して、場所を決めていきます。

まとめ

  • 収納用具(キャビネット類の総称)の形状による種類(オープンか、スチール戸・ガラス戸かなど)と常時施錠するかのチェック
  • 個々のアドレス(名称あるいは番号)を付与し、それぞれの棚の段数(段の高さはA4縦か横か)を調べる

書庫の有無

まず、書庫と倉庫は考え方を分けます。
倉庫はあくまでも物品を格納するスペース。書庫は書類を格納する専用のスペースになります。物品も書類も混在して保存している場合は、スペースを分離して倉庫区分と書庫区分に分けて考えます。
事務室での保存期間が過ぎ、廃棄までの期間、保存箱を保存をするスペースを書庫といいます。

現状でも法定文書は所定の年数、保存していると思いますが、法定文書に限らず一定の期間の保持を必要とする文書ファイルを「保存箱」に梱包して格納します。もし、保存箱を使わずに、みかん箱のような間に合せの箱をお使いでしたら、ぜひ、この機会に「保存箱」を導入して下さい。

書庫には、保存箱に梱包して格納することを原則とします。
「保存箱」は、特段のことがない限り、A4が2列入れられるサイズで、フタ式の段ボール箱を基本としてください。形状を揃えておくことが望まれます。体感しなければわかりにくいことと思いますが、書庫の美観もさることながら、移管するときや廃棄する時に積み上げても荷崩れしにくいので保存箱の形状寸法を揃えるのには、それなりの合理性があります。

「美観」については、「窓割れ理論」という理論がアメリカにあって、これは、スラムで窓ガラスが割れたままにしておくと、どんどんスラム化して犯罪の温床になっていくという考え方です。

大阪の御堂筋が20年ほど前はゴミだらけだったそうですが、近代的なビルがたくさんできて近年はきれいになっているのだそうです。
インタビューされているご婦人が言うには、まずゴミ箱を撤去したこと。ゴミ箱があることで、雑然とゴミを投げ入れていくので、ゴミ箱周辺から汚れていくのだそうです。
だれでも片付ける習慣が身についたらきれいになる。汚ければ、もっと汚くなる。整然としていれば物を置かなくなるけれど、雑然としていればどんどん物を置いていくと言っていました。

つまり、「習慣」ということです。まず、綺麗にする。片付いている状態を維持しようと習慣化が定着しやすくなるというわけです。
事務室は、人の目に触れる機会が多いですが、書庫となるとなかなか人の目につかないことでもあり放置しておくと雑然としてしまいますので、「整然」を企業の文化にすることは、企業の体質にまで影響があると確信します。

まとめ

  • 書棚にアドレスを付与する
  • 書棚に収納できる保存箱の数量を調査する
  • 書庫に使用する箱は保存箱として規格を統一する

ステップ1のまとめ

段取り1:文書類、文書ファイル類の現状を把握し、文書管理に取り組むために、まず、廃棄する文書を選別する
段取り2:残った文書をファイルするにあたって個別ファイルに挟むべき文書か、フラットファイル、パイプ式ファイルに挟むべきかの仕分けをする
段取り3:事務室にある収納用具(キャビネット類)の種類と文書ファイルを収納できる容量を調べる(収納用具に番地を付与する)
段取り4:書庫を倉庫とは別に隔離し、保存年限を経過している文書ファイルは廃棄する。保存箱の規格を統一し、書棚に番地をつけ容量を調べる

文書管理を導入するための事前準備として各種の調査がありますが、一般的にはコンサルタントによる指導がありますし、調査に使用するExcelの提供もあります。

調査した結果を集めてから、「Step2」の「導入準備」で基本的な設計と方針の策定をします。


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紙の文書管理は背ラベルから

紙の文書管理に必須のものは「背ラベル」です。
ワードクラフトは、ラベルプリンターの導入を推奨しています。文書が発生する都度に1枚からでも背ラベルをプリントアウトできることが重要です。
背ラベルには文書ファイルのタイトル以外に組織や置くべき場所、廃棄する時期などの情報も記載して組織的に統一することが重要なポイントとなります。